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賃貸管理の現場から

法律と不良入居者対策

先日、不良入居者対策の相談で、大家さんと一緒に
法律事務所を訪問しました。


法律相談を受けること、みっちり、2時間。

いや〜、長かった。。。


しかしながら、かなりの収穫ありました。


今回ご相談した不良入居者というのは、


先日、不良入居者対策の相談で、大家さんと一緒に
法律事務所を訪問しました。


法律相談を受けること、みっちり、2時間。

いや〜、長かった。。。


しかしながら、かなりの収穫ありました。


今回ご相談した不良入居者というのは、


・滞納はないが、家賃入金が毎月10日程度遅れる

・普通借家契約で、更新手続きをせず、自ら法定更新
を言い張り、更新契約はおろか、更新料も未納中。

・更新については更新料裁判をたてに、逆に大家さん
をおどしてくる。

・火災保険に加入しているかどうかも分からない。

・大家さんの主張に対し、あり得ない作り話を吹聴
する。
(大家さんに轢き殺されそうになった、などなど。)


というようなかなりクセのある方です。


法律的に滞納が3ヶ月分ないと、裁判所が立退きを
認めないことは百も承知の上での法律相談でした。


これまで3回もの更新手続きをせずにこれまで長期
入居されているわけですが、大家さんの主張として、

「契約期間が2年なのだから、2年に一回は更新手続き
をしてもらわないと・・・。」

というものがありました。

でも、法定更新になっていると、この、

「2年に一回は・・・。」

という主張は意味をなさないのですよね。

というのも、更新手続きをされないと、普通借家契約の
場合は法定更新といって、「期間の定めのない契約」と
なってしまいます。

当然、期間の定めがないので、当初2年間で契約していたと
しても、そもそも期間という考え方がないので、例え大家さん
が、

「もうすぐ2年たって契約期間が終わるから更新しなさい!」

という主張は通らなくなってしまうのですよね。


入居者側としては、

「はぁ?何言ってんの?2年なんて期間、期間の定めのない契約
には関係ないでしょ。」

と言われてしまうのがオチなのです。


かといって、いわゆる「正当な理由」がない限りは大家さんの
主張は認められないし、法律的に考えてしまうとこの普通借家
契約というのはもう、ヤクザの法律といっても言い過ぎではない
ですよね。


「やっぱりダメか。。。」

と大家さんと一緒に肩を落としていたところ、弁護士さんから
の救いの手が。。。

「でも、この方、毎月毎月家賃支払いが遅れているんですよね?

もし督促を毎月しっかりとしていて、それが記録に残っていると
したら、裁判する価値はあるかもしれませんよ。

もちろん歩が悪いことには変わりないですが、これに、もし滞納
が1ヵ月分とか2ヶ月分とか加わったりする可能性も今後でてき
ますよね。

裁判所というのは、例え滞納が3ヶ月分に満たなくても、他の
材料があればこちらに有利なようにもっていくことも不可能で
はないです。」


おお、なるほど。

滞納3ヶ月分というのが絶対なわけではなかったのですよね。

それが聞けただけでも収穫でした。

また、毎月滞納督促を書面でも行い、かつ、それを何月何日に
督促した、などという記録で残しておくと良い、ということが
聞けたことも大収穫でした。


少し前から当社でも滞納督促や入居審査では電話録音を残す
ようにしているのですが、やはり、書面に残す、録音する、
などというのは非常に大切な証拠になるのだな、と再確認
できた一日でした。

それに加え、やっぱり、何かあったときのために定期借家
契約で契約するにこしたことはありませんね。


もちろん、ほとんどの入居者さんとでは普通借家契約でも
定期借家契約でもどちらでも問題はないと思います。

しかしながら、わずか数%のモンスター入居者?のために
も定期借家契約は非常に有効なツールだと実感しています。

★万が一のためにもやっぱり「定期借家契約」はオススメ!
優良入居者を守るためにも何が何でも定期借家契約!

今回は大家さんとの法律相談体験記をお話しいたし
ました。

何かの参考にしていただければ幸いです。


それではまた次回、「賃貸管理の現場から」をお楽しみに〜。

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