満室になるかどうかなんて誰にも分からない

先週、畑付き戸建賃貸の完成見学会を開催したのですが、
あいにくの大雪でした。

にもかかわらず、ご来場いただいたみなさま、本当に
お疲れさまでした。

ご参加された方みなさんに、

「戸建賃貸で、これだけの畑スペースがあって、さらに、
この設備だったら、そりゃすぐ満室になるでしょ。」

とおっしゃっていただけ、とってもうれしく思いました。

確かに、そもそもの物件が戸建賃貸であることに加え、
引越ししやすい条件を設定したり、設備のグレードを
高いものにしたり、また、ペット対応の部材を使った
りしたことも早期満室を達成した理由としては大きいと
思います。

これは、物件の差別化がうまくいった、ということ
ですよね。

でも、一方では、

「そりゃ新築だったら何でも成約になるよ。立地だって
設備だっていいんだから当たり前でしょ。」

というように考えておられる大家さんもいらっしゃる
のが実際のところです。

おそらくですが、このように考えてしまう大家さんの
物件って、満室になりにくいんじゃないかな、と思い
ます。

先週ご相談いただいた中で、空室がどうしても決まらない、
という大家さんがいらっしゃいました。

お聞きしてみると、広告料を多く出しているのに全然
申込も入らない、ということでした。

そこで、もう一歩踏み込んで、

・実際に入居募集してくれている業者さんはどれぐらい
いるのか？

・どれぐらいの反響が毎週あるのか？

・実際にどのようなポータルサイトに掲載されて募集して
いるのか？

・競合他物件と比べて、何らかのウリを持たせているか？

とお聞きしてみたのですが、「分からない。」とおっしゃ
られました。

さらに、

「ＦＰさんだと満室にしてくれますか？」

とも質問されました。

でも、私は、どのような会社でも、満室にできるかどうか
なんて答えられないと思います。

もし答えれるような会社があれば、それはうそなんじゃないか
とすら思います。

不動産会社にできることというのは、あくまで満室になり
やすくするための手段を提供することだと考えるためです。

適正な家賃を提案したり、または、内見者を惹きつける
ようなリフォームを提案したりすることはできます。

でも、これを受け入れるかどうかを決めるのは最終的には
大家さんですし、反対に不動産会社が勝手に意思決定する
ことはできない領域です。

そのような意味で、満室にできるかどうかというご質問
にはお応えすることができず、ただ、満室に近づくような
手段を一つ一つ愚直に実践していきましょう、というのが
答えになってしまうのですね。

もし、空室がまったく決まらず、問い合わせすらない、
ということであれば、再度空室対策について、基本的な
ことから見直してみましょう。

これは、何も業者周りをもっとしよう、とか、ＰＯＰの
貼り方を工夫しようとか、そういったレベルの話ではなく、
例えば、不動産会社が提案しやすいような雰囲気を作って
いるか、といったコミュニケーションなどをも含めた
レベルの話です。

たまに、不動産会社の方からも、

「大家さんで、全然こちらからの提案を聞いてくれも
しない方、たまにいらっしゃいますよね。そのような
方に対しては、もう無理にこちらから提案するのはやめに
しよう、って話になりますよね。そりゃ、その方の空室は
決まらないです。」

というような話を聞きますが、そんなことにはならない
よう、入居募集活動全般を見直していただければと思います！

★この時期の空室は、一つ一つの空室対策を実践していく
のみ。これにはノウハウ的なことはもちろん、不動産会社
との付き合い方まで含まれます。

今回はこの時期の入居募集についてお話させていただきました。

何かの参考にしていただければ幸いです。

それではまた次回、「賃貸管理の現場から」をお楽しみに〜。