前倒しの入居募集とコミュニケーション
「すいません、谷本さん、申し訳ないんですけど、12月末で退去させていただきます。
こちらで仕事がうまくいかず、実家に帰ることになりました。」
先月末アパートの入居者さんから退去連絡がきました。
「よりによって12月末とか、そんな忙しいときに引越しされなくてもいいのにな〜・・・。」
と半分愚痴りながらも、やむを得ない事情なので致し方ありません。
むしろ、これまでお住まいいただいたことに感謝しなければと自分に言い聞かせます。
このような退去連絡というのは、賃貸借契約上で、1か月前通告や2か月前通告などと明確に規定されているかと思います。
私の場合には1か月前通告の契約書を使っているのですが、1か月前に退去が分かっていると、退去される前にいろいろと準備できることがあります。
・募集条件の決定
・募集図面の作成
・リフォーム打ち合わせ
・客付け会社営業
・空室情報登録
など、まだ入居中の段階から退去される日までに着々と進めておくべきことがあります。
上記のようなことを退去前にしておくのは、実際に空室になってからの機会損失を一日でも少なくするためです。
「そんなの当たり前じゃん。何を今さら・・・。」
と思われるかもしれませんが、意外にできていないケースも多いように感じます。
というのも、大家さんとしては当たり前のことであっても、依頼されている不動産会社さんと入居募集について温度差がある場合があります。
「まだ入居中ですし・・・。」
「退去しないとリフォーム打ち合わせなんて無理ですよ・・・。」
というような不動産会社がけっこうあるはずです。
でも、例えば、リフォームについては、もし退去の都度プチリノベーションしているのであれば、間取り図さえあれば、ある程度のリフォーム予定をたてることもできるはずです。
もちろん、実際に部屋を確認しない限りは正確な金額など確定しないのは仕方がないと思います。
しかしながら、ここで大事なのは、
退去前に事前に進められることは仮定の状態で進めておく
ということです。
このような意識を依頼されている不動産会社さんとの間で共有できているかどうかがいかに機会損失を減らせるかに直結してくるように思います。
ただ、この前提として、不動産会社さんやリフォーム会社さんとの信頼関係が築けていることが必要です。
もっとも、この信頼関係を築くというのは一朝一夕でできることではありません・・・。
ですので、日頃から各業者さんと良いコミュニケーションをとっていることが大切になってきます。
「お金を払ってるんだからしっかりやれ!」
的なコミュニケーションではなく、パートナーとして尊重する姿勢が大切だと思います。
すごく抽象的な話になってしまったのですが、年明けからの繁茂期を乗り切るにあたっては、これがものすごく大切なことだと思いましたのでお話させていただきました。
繁茂期どころか、アパート経営でうまく満室経営を続けるために最低限必要なことかもしれません。
しかし、年末の退去には頭が痛い。。。(><)
年内にしっかり準備をして、年明けからがんばります!
★前倒しの入居募集と各業者さんとのコミュニケーションは表裏一体の関係
今回は入居募集と関係業者さんとのコミュニケーションについてお話させていただきました。
何かの参考にしていただければ幸いです。
それではまた次回、「賃貸管理の現場から」をお楽しみに〜。