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賃貸管理の現場から

沈みゆく船、確固たる決意

先日ある大家さんと打ち合わせをしていたのです
が、とても印象に残った場面がありましたので共有
させていただきます。


「私たちはおそらく、なにも改善しようとはしない
大家さんや不動産会社に比べれば現段階では数歩先
を行っていると思います。


リフォームにしろ、入居審査にしろ、または、入居
者満足UP作戦にしろ、考えられうる限りのことを
行っていますよね。

でも、これだけのことをやっていたとしても、今後、
賃貸経営で安泰だということは考えられません。

いい例えではないかもしれませんが、他の物件が沈没して
いっている中で、かろうじて、水面に顔をだして、あっぷ
あっぷしている、というような状況だと思います。

だからといって、悲観的になるのではなく、私たちは、
一人でも多くの入居者から支持されるような賃貸経営を
淡々と続けていくのみです。」


私は、この言葉がとても深く、大切なことのように
感じました。


確かに今の賃貸市場では後ろ向きなニュースばかりで
良い方向に向かっているようには微塵も感じられない
のが実際だと思います。


例えば、最近の退去理由で多いのは、

・会社が倒産して仕事がなくなってしまったから・・・。

・賃貸ではなく、実家から仕事に通うことになりま
した・・・。

・婚約者と別れてしまったので・・・。

・生活が苦しくなってきたので、もっと安い賃料の
物件に・・・。


というようなものです。


私自身の物件でも、先月末に退去された方は、


「実家から通勤することにして、お金を節約しようと
思います。こちらの物件ではとてもよくしていただい
て、何の不満もありません!」


という感想を残されました。

このような環境がちょっとやそっとで好転していくこ
とはないと思います。

むしろ、どんどん悪化していくと考えていた方がよさ
そうです。

そのような中で賃貸経営を続けていくには、改めて
確固たる決意をもっておく必要があります。


・物件をキレイにしておくのは当たり前。

・常に+アルファのサービスやリフォームを行い続ける。

・入居者さんや各業者さんとの良いコミュニケーション
を図る。

・自分だけが一人勝ちすればいいという考えは捨てる。

・入居者さんも各業者さんなど物件関係者全員がプラスに
なれる方向を考える。

・厳しい環境の中で何ができるかを考える。

・あきらめない。


「今さらそんな当たり前のこと言うなよ。」

と言われるかもしれません。


でも、こんなときだからこそ、自分への叱咤激励という
意味も含めて書かせていただきました。


★厳しい経営環境だからこそ、絶えず改善を考えよう。


今回は印象に残ったクライアント様とのやりとりをご紹介
させていただきました。

何かの参考にしていただければ幸いです。

それではまた次回、「賃貸管理の現場から」をお楽しみに〜。

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