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賃貸管理の現場から

胸をはって再契約(更新)に臨もう!

最近再契約業務を毎日コツコツと行っているのですが、
更新料裁判を持ち出し、クレームをつけられることが
多くなってきました。

先日も、

「再契約っていったって要は更新と同じことだろ?裁判
にもなってるし、お金なんて払う気ないね。」

とか、


「だいたいたかが契約ぐらいでバカ高い仲介手数料なんて
支払わないといけないの?そもそも仲介手数料の内訳を
示しなさいよ。それに納得できたらお金を払ってあげる
よ。」

というようなクレームを受けました。


もちろん、定期借家契約では更新の概念がなく、新たに
契約を取り交わすので仲介手数料がかかるのですよ、と
説明はするのですが、クレームをつけてくる入居者にとって
はそのような説明も聞く耳もたない、という感じです。


とくに、「文書にして仲介手数料の内訳を示しなさいよ」という
のにはなんだか悲しくなってしまいました。


どうやらこの方の考えている契約というのは、ただ情報を
書きこんでハンコを押すだけのもの、という認識でしかない
ようです。


でも、実際は再契約と一口にいっても、実際は本当にいろいろな
経費がかかっていると思うのですね。


・作業にかかる時間
・印刷、郵送代
・契約自体の説明に費やす時間
・社内で何人ものスタッフが書類をチェックする時間
・契約者、保証人との連絡業務
・情報の管理料

などはもちろんですが、これ以外にも仲介業者として、

・事務所維持のためのランニングコスト
・宅地建物取引業者としての免許維持のためのコスト
・継続的に業務を行うための人件費
・管理ソフトの維持管理費

など、表にはでてこない無数のコストが存在します。

それに、賃貸借契約を仲介することでその契約に関して責任
が発生しますが、これに見合うコストというのも当然発生する
ものと思うのですね。


このようなことに加え、最後に、


「仲介手数料の内訳を示せと言われますが、今回おっしゃられて
いることは、例えばレストランで飲食されて、そこで、

『この食事代には納得できないから、人件費や食材費といった
食事代の内訳を示してよ。それに納得できたら料金をお支払い
しますよ。』

とおっしゃっているのと同じことではないでしょうか。そもそも
賃貸借契約の仲介業務はあなた様を不当な条件から法律的に守るため
にも行っていることなのです。」


と付け加え、クレームをつけてこられた入居者様に書面を
お送りしました。

すると、翌日、その入居者から、


「先日はすまなかったね。さっそく書面を送ってくれてあり
がとう。あなたを困らせる目的でお金を払わないと言ったわけ
じゃないんだ。納得した上でお金を支払いたかっただけだから・・・」

と謝罪の電話がきたのです。


結論はまだ出ていないのですが、一方的にお金を支払わない、と
いったことはなくなりそうな気がします。

今回の件で感じたことは、やはり、賃貸にしても売買にしても、
その業務に関して入居者に間違って伝わっていたりすることが
多いのではないか?ということです。

更新料問題もたくさんある問題の一つにしか過ぎないのではない
かと感じます。


不動産業界の人間は入れ替わりも激しくてレベルが低い、と言われたり
もしますが、入居者・大家さん・不動産業者みんながお互いの立場を
尊重し、理解しあえばもっともっと改善できるのがこの不動産業界
なのではないかと強く思いました。

★誠心誠意、説明してみよう。こちらが心をこめて対応すれば、
クレームがクレームでなくなることもあるかもしれない!


今回も前回に続きトラブル対応法についてお話しいたしました。
(今回は私のグチのようにもなってしまいましたが。。。)


何かの参考にしていただけましたら幸いです。

それでは次回「賃貸管理の現場から」をお楽しみに!

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