「金持ち大家さん」になる!アパ・マン成功投資術
ベストセラーを生み出しつづける浦田健が監修しました!
「アパ・マン満室経営術」
浦田 健 監修 日本実業出版社刊 1,575円 ISBN 481634229X
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金の卵を生むニワトリを持て
告白しよう。私には株式投資の才能がない。
サブプライム問題に端を発した世界同時不況のあおりから、持ち株の評価は半分になった。もともと一度買ったら長期保有の塩漬け派であるから短期的に上がった下がったは関係ないのだが、それでも半分になるとは思いもよらなかった。
しかし、それでも毎日心穏やかにデンと構えていられる。それは、私が大家だからだ。
世界同時不況が起こって、株価が下がり、地価が下がっても、毎月毎月、相当な現金が預金口座に振り込まれる。上場企業でもバンバン潰れる時代にあってこんなに有難いことはない。
私はサラリーマンではないから、突然解雇されることはないけれども、会社がなくなり収入が途絶えるリスクはある。しかし、毎日枕を高くして寝られるのは、すべては不動産という金の卵を生み続けるニワトリを持っているおかげなのだ。
自分に合わない投資=間違った投資
では、大家さんになれば、誰でも私のように心穏やかな生活が実現するのかといえば、それは違う。間違った投資法によって、不幸になる大家さんも実は多い。
なぜ、不幸な大家さんがいるのか?その理由は大きく2つある。
1つには、自分に合った投資スタイルで購入していないから。そしてもう1つは、買う前に買った後のことを考えて買っていないから、である。
今、世の中には不動産投資ノウハウがあふれている。あなたも、恐らく一度は、他の不動産投資本を手に取ったことがあると思うので、ここであなたの投資スキルを判定してみたい。準備はいいだろうか?それでは、次のなかに正しい投資手法がいくつあるか答えてみてほしい。
・できるならフルローンで投資するのがよい
・少ない自己資金でレバレッジを
ガンガン効かせた投資スタイルがよい
・高利回りのボロ物件を全額現金で買うのがよい
・ローンと自己資金を半分ずつにして購入するのがよい
・土地を買って新築アパートを建てるのがよい
・競売で購入するのがよい
・借地に投資するのがよい
・都心より地方で投資するのがよい
・木造よりRCのほうがよい
・区分所有より一棟がよい
・一棟より区分所有のワンルームがよい
・これからは戸建賃貸が賃貸経営の王道だ
いかがだろう。実をいうとこれらの投資手法はすべて正しい。なぜなら、それぞれ、その手法なりのメリットがあり、実際にうまくいっている投資家がいるからである。ただし、すべての人にとってそれが正しい投資手法なのかは別問題。それぞれの手法は、人によって向き、不向きがある。
いざ、投資をしようと思ったときに、どれが一番自分に合った投資スタイルなのかどう か多くの人が迷ってしまう。なぜなら、人によってその価値観が違うし人生設計も違うからだ。
資産を増やせるだけ増やしたい、という人もいれば、万一の時に生活に困らないだけの経済的余裕ができれば十分と考える人もいるだろう。また、投資する人の資産背景によっても投資スタイルは違ってくるはずだ。
自分に合わない投資スタイルを選んでも、遠回りするだけだし、仮に大家さんになっても後で苦労することになる。銀行がお金を貸してくれるからといってフルローンで不動産 を買えるだけ買っても、後で痛いしっぺ返しを食らうことも多いのだ。結局、自分に合わない投資を続ける限り、あなたは幸せな金持ち大家さんになることはない。
多くの不動産投資本や 情報商材に欠けている2つの視点
今は、さまざまな不動産投資本や情報商材があふれていて、必要な情報は難なく手に入れることができる。しかし、これらの情報源に共通して欠けている点が2つある。
1つは、不動産を買うまでのことしか書かれていないという点である。不動産は買った後の運営ノウハウを事前に学ぶことがとても重要なのに、それが書かれていない。これは、会社の作り方だけ教えて、経営ノウハウを教えていないのと同じだ。10年後に残っている会社はわずか1%だといわれるが、大家さんも経営ノウハウを学ばなければ生き残ること ができない。すでにそんな時代に入っているのだ。
2つ目は、主に著者独自の投資スタイルを紹介している点である。これらは素晴らしい内容だけれども、必ずしも著者の投資スタイルがあなたに合っているとは限らない。結局、たくさんの本を読みあさり、どの投資スタイルが自分にピッタリなのかは自分で探さなければならない。これができる投資家はほんの一握りしかいない。
その点、本書は、あなたの資産背景やライフプランを踏まえ、実際に幸せな金持ち大家さんになるための具体的な投資スタイルを見つけられるようになる。
それだけではない。初心者でも一から不動産投資に関する実務ノウハウを体系的に学べるようになっている。もちろん、ベテラン大家さんも今後資産を増やしていくうえでの具体的なノウハウが得られるようになる。とくに大家さん最大のリスクであるデッドクロス(黒字倒産状態)を意識した投資戦略、出口戦略の考え方は、どこにも書いない初公開のノウハウになるだろう。
不動産を買うのは、買った後のことを考えてから
不動産は買う前に買った後のことを考えて買うことが重要である。
たとえば、満室稼働させるための管理ノウハウがあるか、最大限キャッシュを残すための税務知識があるか、トラブル対処のノウハウがあるか、などを熟知していると、誰も手を出さないオンボロ物件がお宝物件に見えてくることがある。買った後のことを事前に学ぶからこそ、そういった目利き力も養われるのである。本書の姉妹編『 「金持ち大家さん」になる! アパ・マン満室経営術』では、管理運営の実践ノウハウをふんだんに盛り込んでいるので、あわせて学習していただければと思う。
本書は一度読んで本棚に入れっぱなしになる本ではない。つねにあなたの傍らに置き、重要なポイントは赤ペンを引きながら、ボロボロになるまで何度も読み返してほしい。そ うすれば、必ず金持ち大家さんの実践ノウハウが染みつき、幸せで安定した大家生活を満喫できるはずである。
また、ぜひ一般財団法人日本不動産コミュニティー(J-REC)の大家検定1級(正式名:賃貸経営実務検定)にもチャレンジしてもらいたい。本書は1級試験の約6割程度の内容に対応している。ただし1級を受験するには、まず2級に合格しなければならない。2級対策には姉妹編『アパ・マン満室経営術』を参考にするといいだろう。各章の最後には、試験の「一問一答」をまとめておいた。出題傾向のイメージになるので参考にしてほしい。
どんなに勉強をしても、実務に使えなければ意味がない。その点、大家検定は今の実力をはかる良いバロメータになると思うし、実践力が養われるので良い社員教育にもなると思う。さらに、最高位のマスター資格者となれば、大家検定の認定講座を開催できるようになる。
あなたが思い描く資産形成がひと段落した後は、セミリタイヤなどとはいわず、不動産業界のために、大きく社会とかかわり、是非その知識と経験をたくさんの人に伝え、夢と希望を与え続けていただければと思う。
2009年7月
浦田 健
※本書の内容は2009年7月1日現在の法令等にもとづいています。